課題の分離

アドラー著「嫌われる勇気」で語られている「課題の分離」という概念がある。

 

人は皆周囲の人の自分に対する評価を気にしがちである。

他人の期待に応えたいとか、他人に褒められたいとか、認められたいという欲求は人間が本来的に持っている。

つまり、人は皆、承認欲求を持っているということ。

 

課題の分離とは、他人の評価とは一切無関係に、自律性をもってある課題に取り組む、ということだ。

いいかえれば、「承認欲求を捨てること」。

例えば、研修医の会話の中で「あいつはできレジだ」とか、「優秀で頭がいい」なんていう話をよく耳にする。実は皆、このような評価を得たいと、心の中では思っているのではないだろうか。否定はしきれないだろう。でなければ、テストの成績でも誰が何点だったとか何位だったとか、そのようなことを気にする必要がないだろう。

 

「課題の分離」を達成し、承認欲求を捨てるためには、

 

・好きなことを見つけ、それに熱中すること

・自分自信の成長に喜びを感じること

 

が必要なのではないだろうか。

 

研修医生活が始まって早4ヶ月が経とうとしているが、ようやく仕事が少し面白いと思うようになってきた。ただ、辛いと感じる場面も多く、酒を飲んだり、やけ食いをしたりしてストレスを発散させようとすることもある。自分が本当に好きだと思える仕事をしているのなら、このようなストレスの対処の仕方はしないだろう。今はまだがむしゃらに学んで知識を増やしていくことしかできないが、いつの日か本当にこの仕事が面白いと感じることを期待したい。そのためにも、常に「課題の分離」 を意識して物事に取り組んでいくことが重要である。