メモが人生を変える
SHOWROOM社長、前田裕二著「メモの魔力」を読んでみた。
筆者はメモを取ることの利点を5つ挙げている。
1.アイデアを生み出せるようになる(知的生産性の向上)
- 情報を 素通りしなくなる(情報獲得の伝導率向上)
3.相手のより深い話を聞き出せる(傾聴能力の向上)
4.話の骨組みが分かるようになる(構造化能力の向上)
5.曖昧な感覚や概念を言葉に出来るようになる(言語化能力の向上)
仕事を覚える時や人から何か教えてもらっている時に、メモを取る癖をつけると、情報のアンテナが張って情報を素通りしなくなる。ただメモの質については、 あまり追求したことがなかった。著者はメモを通じてえられた情報をいかに抽象化し他の場面で実用化していくかというところに重点を置いている 。
メモを単なる情報の取得だけにとどまらず、
①具体化
②抽象化
③転用
のプロセスを辿ることで、思考を深め、アイデアを生み出すきっかけを作ることができる。
具体化のプロセスでは、貴方 記号の使い分けや色の使い分けを行う。
これによって、客観的事実と主観的事実を分けること、事実を重要度によって順位付けできるようになる。この作業を繰り返すことで意思決定の判断精度も上がっていく。
例えば主観的な発想は緑色で書く。それ以外の色は客観的な色とする。
青は「やや重要なこと」や「引用」「参照」、赤は「最重要なこと」と使い分ける。
抽象化のプロセスでは、具体化で得られた事実を、What,How,Whyの3つで抽象化していく 。
What 型は「それが何であるのか」一言で表す作業。テーマや標語をつけるといった作業がそれだ。
How型は「それがどんなものであるのか」を考える作業。得られた事実がどんな特徴を持っているか言語化する。
Why型は「なぜそうなったのか、そうさせたものは何か」考える作業。
得るられた事実を深掘りして次の転用のプロセスに生かす。
自分の深層意識に目を向け、なぜ自分に刺さったのかを考える。
転用のプロセスでは、抽象化で得られた内容を、今後どのようにして自分の人生に生かしていくかを考えていく。自分のやりたいことにフォーカスを絞って行きそのために具体的に何が必要か分析を進めていく。
②抽象化、③転用の2つのプロセスは、その事象をもたらしている構造は何なのかを考え、 新たな別の事象を解決するためのヒントを与えるきっかけとなるのだ。